日本語の書としてのアウトラインを知る一冊
漢字はどのように成立し、それが日本に入り、いかにして、ひらがな、カタカナなどが作られ、それが現在に至るかを「書」を通じてアウトラインとして知る事ができます。
精神論ではなく、文字を取り巻く文化としての教養をつけるために良い一冊であると私は思いました。
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日本語は筆で書かれるべき文字
この本でも書かれるように、日本語のベースになった漢字とは、その始祖は甲骨文字などの線で刻むための文字でしたが、それが筆ができた事によって、筆で書く文字に変化してきました。それがさらに日本に伝わり、ひらがな、カタカナなどの現代の日本語を構成しているものとなりました。
それが明治維新以後の富国強兵政策などにより、ペンで文字を書く事が当たり前になり、通常の生活においては日本語はペンで書かれているのですが、私は正直なところ日本語はペンで書くための言葉ではないような気がしてなりません。
それは漢字のそもそもの成り立ち自体が筆によって数千年書かれてきたにも関わらず、それが近代の100年間の間に急激にペンで書く文化になったのですが、そのため非常に書きづらい、もしくは書いていて疲れる、またアルファベットで比べて画数が多いなどのあまり誰も意識しないような問題が常に生じているのではないかと思います。
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日常こそ筆文字
私はこのブログに何度か書いたのですが、私は普段の手帳、またそれが許されるのであれば文章に記入するときなどほぼ筆ペンで文字を書いています。
なぜならば、それが一番疲れないからです。ペンで文字を書く事は、それは字を「線から図形」にしていくのに対し、筆は最初から「線を図形」として構成する事ができるため画数を非常に減らす事ができます。また、筆圧がほぼゼロであり、書いていて疲れる事がありません。
無論、筆ペンで書くにはそれなりの慣れは必要ですが。
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筆文字、いかがでしょう
私は普段、筆ペンで文章を書いているのですが、その文化的側面を知るためにこの本を読んだのですが、本書を読むことにより、筆ペンで書いている行為を裏付ける意味にでも非常に役に立ったと考えます。
是非とも筆ペンで字上文章を書かれてみてはいかがでしょうか?
100円ショップにも筆ペンはありますが、おすすめは、1000円弱ぐらいの「ぺんている」の筆ペンは本当の硯を使って書いたかのような文字が書けるので、おすすめです。